子どもの頃、歯医者さんに行くのが怖かった思い出は、多くの人が持っていることと思います。
大人になっても、歯の治療はやはり怖いもの。待合室で待っている間、自然と「虫歯がありませんように」と祈りたくなってしまうのではないでしょうか。
虫歯を作らないよう日頃から気をつけている人も多いと思いますが、虫歯がなければそれで健康か、というとそうではありません。気がつかないだけで、口の中にも生活習慣病があるのです。それが 歯周病です。
歯周病は細菌感染症で、歯肉炎や歯周炎などハグキを取り巻く病気の総称を指します。
”プラークコントロール”という言葉をよく耳にしますが、プラークとは歯垢(しこう)のこと。歯の表面や歯と歯の隙間に溜まっている白いものです。
歯垢1g中には、なんと1億個以上もの細菌が集まっていると言われており、歯垢がさらに硬くなったものが歯石と呼ばれます。 この細菌によって歯肉が赤く腫れたり、出血したり、歯と歯肉の間の溝が深くなるという事態が発生します。虫歯は痛みによってすぐに気づきますが、歯周病は痛みがないまま進行するため、気がついたときには歯肉から出血していたり、歯がぐらぐらしていたりして、最終的に歯を失うことになってしまうのです。
重症になるまで気づかない人も多く、「沈黙の病気」とも呼ばれます。
歯周病菌はすべての人が持っていますが、なりやすいかどうかは、遺伝や加齢のほか、不規則な生活や肥満、ストレス、喫煙など、生活習慣が深く関係しています。
糖尿病を患っている人は、健康な人に比べて歯周病の発症率と重症度が高いことが、疫学的に報告されています。また妊娠中の女性は、女性ホルモンの影響で歯周病にかかりやすくなっています。子どものためにも、妊娠する前から虫歯を作らないよう注意し、口腔内の健康に気を配る必要があります。
<歯周病になりやすい原因>
□歯磨きを忘れることが多い
□歯並びが悪い
□良く噛まずに食べる
□間食が多い
□タバコを吸う
□常にストレスを感じている
□生活が不規則
□口呼吸をしていることが多い
□近親者に歯周病の人が多い(遺伝)
□加齢
□糖尿病を患っている
□妊娠している
【歯周病を防ぐには!?】
・唾液の分泌
唾液には炭水化物を消化する酵素や抗菌作用があり、口腔内の細菌の増殖を防ぐ働きをします。ゆっくり良く噛んで食べましょう。野菜や果物のほか見ただけで唾液が出てくるような酸味のある食材を選ぶのもおすすめです。
・栄養素
ビタミンC:歯茎の組織に重要なコラーゲンの生成
ビタミンA:皮膚や粘膜の健康に必要
Q10:唾液の分泌に働きかけ、細菌への抵抗力を高める効果が期待される
ビタミンを含む果物の中で、特に注目されているのがクランベリー。クランベリーの成分には口腔内細菌の接着、凝集を抑制する作用があると言われ、形成されてしまった歯垢の解離や阻害に効果的とされています。クランベリーを摂取する場合は、砂糖が入っていないクランベリージュースを選ぶと良いでしょう。
血液検査では発見できない口腔内の健康。風邪対策や美容の維持に効果を発揮するサプリメントは、同時に口腔内のアンチエイジングにも貢献しているのです。
2022年10月 知っておきたい!カフェインのメリットとデメリット!
2022年9月 気象の変化によって不調が出てしまう「気象病」かも!?
2022年8月 偏頭痛だけじゃない!正しく知って痛みにサヨナラ!!
2022年3月 エイジングのカギTie2(タイツー)を活性化
2021年1月 一度は聞いたことあるかも「セロトニン」について
2020年10月 生涯現役であり続けたい ~パフォーマンスに直結?!男性ホルモンについて~!
2020年1月 自覚症状がなく突然おこる血栓症を防ぐためには?
2019年11月 温活、はじめませんか? 体温アップでこんなにいいこと(^^♪