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2021.10 美味しく食べても太りにくいカラダを手に入れる!

栄養士コラム

こんにちは!
管理栄養士の五十洲(いそす)です。

このブログでは、季節のお悩みや最近話題になっていることについて、栄養士の視点で、皆さまに役立つ情報をお届けしております。

秋といえば、“食欲の秋” に “味覚の秋”。美味しいものを思う存分楽しんでいる方が多いのではないでしょうか?

でも、その分消費はできていますか??リモートワークで運動不足、前ほど出歩かなくなった、、気づけばお腹周りが…とお困りの方はいませんか?

今回は、そんな方に耳寄りな情報をご紹介したいと思います。美味しいものを我慢せず、それでも健康は維持したい!という方におすすめしたい「ミトコンドリア活性法」です♪

ミトコンドリアの働き、低下していませんか?

□最近疲れやすくなった
□以前に比べて太りやすくなった
□食事量を減らしてもなかなか痩せない
□風邪をひきやすくなった

そんなことはありませんか?思い当たる方は、ミトコンドリアの働きが低下しているかもしれません。

ミトコンドリアは私たちの全身の細胞に存在する器官で、エネルギーを産み出す工場のような場所です。私たちは生きるためのエネルギー源を食事からとり入れますが、それらは体へ吸収された後に全身の細胞に運び込まれ、このミトコンドリアでエネルギーに変換されます。ミトコンドリアの機能が低下しているとエネルギーへの変換がうまく行われず、疲れやすくなったり、太りやすくなったりしてしまいます。いわゆる「代謝」の鍵を握っているのがミトコンドリアなのです。

また、ミトコンドリアが元気だと免疫力も高まります。ウイルスなどが侵入してきた時に働く免疫細胞も、ミトコンドリアの産み出すエネルギーによって働くためです。

ミトコンドリアを元気にするには?

ミトコンドリアが元気だと、代謝も免疫力も高まり、いいこと尽くしです。しかし、お察しの通り、ミトコンドリアの働きは年齢とともに低下してしまいます。さらに、不規則な食生活や運動不足がその低下を加速させる要因となります。

その低下を少しでも遅らせ、元気なミトコンドリアを維持するためには、どのようなことに気をつけたらよいのでしょうか?

ポイントは、「運動」と「空腹」です。

「運動」では、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動がおすすめ。少しきついと感じるくらいの運動を習慣的に行うことでミトコンドリアが増えるといわれています。

「空腹」には、少し前に話題になった「オートファジー」が関与しています。オートファジーとは、細胞内の古くなったタンパク質が除去され、新しいものに作り変えられるという仕組み。空腹の時間が長く続くと、体は今あるものを利用して新たなタンパク質を作り出そうとします。このとき細胞が生まれ変わり、ミトコンドリアも新たに生まれ変わります。1日のうち16時間以上の空腹時間をつくると、オートファジーが促されるといわれています。

ミトコンドリアを活性化する栄養素とは?

ミトコンドリアを活性化するために、運動と空腹が大切ですが、どちらもなかなかできることではありませんよね。そこでここからは、ミトコンドリアの活性化に役立つ栄養素をご紹介させていただきます。

一つは、コエンザイムQ10です。聞きなじみのある栄養素だと思いますが、実はこのコエンザイムQ10はミトコンドリアで重要な役割を果たしています。私たちの体で行われる様々な働きの多くは酵素による反応で起こっています。エネルギーを産み出す一連の流れもたくさんの酵素による反応で行われています。コエンザイムQ10はその酵素の働きを助ける「補酵素」として働きます。ミトコンドリアにコエンザイムQ10がたくさんあると、酵素反応が活発に行われ、ミトコンドリアが元気になります。コエンザイムQ10は体内でも生成されますが、年齢とともにその量が減ってしまうため、積極的に補うことが大切です。

食品にもわずかに含まれ、いわしやさばなどの青魚、肉類、ナッツ類などに多く含まれます。

また、最近注目が集まっているのが5-ALA(5-アミノレブリン酸)やPQQ(ピロロキノリンキノン)という栄養素です。

5-ALAはアミノ酸の一種で、私たちの体内でもつくり出されています。その起源は非常に古く、36~40億年前に存在した現在の地球上に存在するすべての共通祖先まで辿ることができると考えられています。このことから「生命の根源物質」ともいわれます。5-ALAの体内での役割は、血液中に含まれるヘムという物質のもとになり、全身に酸素を行き届かせること。このヘムはミトコンドリアが活動を行うためにも欠かせない物質です。

最近は、コロナウイルスへの有効性を示唆する研究成果が発表されて一躍話題となりました。これもミトコンドリアが活性化することで免疫細胞が活発に働いた結果といえるのかもしれません。今後の研究成果に注目です。

5-ALAは食品にも少量含まれ、動物性食品では、イカ、タコ、牛肉などに、植物性食品では緑黄色野菜に多く、ほうれん草や貝割れ大根、ピーマン、トマトなどに含まれています。

PQQは、コエンザイムQ10と同様「補酵素」として働く栄養素です。1979年に見つかり、「14番目の新たなビタミンの発見か!?」と期待されていた栄養素ですが、現状ビタミンには分類されておらず、ビタミン様物質といわれています。コエンザイムQ10と働きは似ていますが物質としては異なるため、一緒に摂ると相乗効果が期待できるとされています。その抗酸化力はコエンザイムQ10よりも高いとされ、細胞を活性酸素から守る役目も果たしています。

食品では、納豆、味噌などの発酵食品をはじめ、野菜類ではパセリ、ピーマン、ホウレンソウなどの緑黄色野菜に多く含まれます。

最近では認知機能を高める働きがあるとして注目され、研究が進んでいます。こちらも今後のさらなる研究成果に期待です!

今回はミトコンドリアを活性化する方法と栄養素をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?栄養素はなかなか食事から摂ることが難しいものもありますが、サプリメントを活用するなど、上手に摂り入れてみていただけたらと思います。

次回は、美味しく食べるために大切な胃腸の働きに注目してみたいと思います。美味しく食べたいけれど、胃腸の調子が優れない…そんな方におすすめの内容です!


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