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2021年8月 栄養士のブログ②

栄養士コラム

不安を吹き飛ばす!セロトニンたっぷり生活の法則

こんにちは!
管理栄養士の五十洲(いそす)です。

このブログでは、季節のお悩みや最近話題になっていることについて、栄養士の視点で、皆さまに役立つ情報をお届けしております。

暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか?天候不良の影響が出ている地域もあるようですので、皆さまどうかお気をつけてお過ごしください…!

そんな日々の中、色々と不安を感じてしまうことも多くありますが、その不安感に影響するホルモン、「セロトニン」について今回も着目していきたいと思います。

前回は、日本人は遺伝的にセロトニンが不足しやすいこと、女性の場合は特に女性ホルモンの影響でセロトニンが不足しやすい時期があることをご紹介しました。

こうした遺伝的な要因や女性ホルモンの影響は避けられない部分も多いのですが、普段の生活や食事の中で、セロトニンをたっぷり作るように工夫をすることができます。

今回は、セロトニンがつくられる仕組みと、日頃からできるセロトニン分泌アップの方法をご紹介していきます!

セロトニンがたっぷりつくられる時間とは…?

私たちのカラダには、セロトニンが自然につくり出される仕組みがもともと備わっています。このセロトニンの分泌は、朝起きて、日中に活動し、夜は眠るという生体のリズム(概日リズム/体内時計)と連動していて、一日の中で増えたり減ったりと変動します。

~セロトニン分泌の変動~
「朝」:分泌が始まる
「昼」:分泌量がピークを迎える
「夕方」:分泌量が減る
「夜」:睡眠を促すホルモン「メラトニン」に変わる

このように、朝起きてから分泌が始まり、日中にはピークを迎え、夕方以降は減少。夜は、メラトニンというホルモンに変換されることで快適な睡眠を促し、眠っている間にはほとんど分泌されないのがセロトニンです。このリズムに合わせて、そしてたっぷりと、セロトニンを分泌することができれば、必要以上に不安になったりイライラしたりすることなく、前向きな気持ちで過ごすことができるはず…!

その鍵を握るのは、“朝の過ごし方”です。

セロトニンをたっぷりつくる朝の過ごし方とは?

午前中からお昼頃にかけてたっぷりとセロトニンをつくるためには、朝の過ごし方が重要です。試しに、朝起きてからお昼頃までのいつもの過ごし方を思い浮かべてみてください…!

・日光の入りにくい部屋で過ごしている
・朝食をとらないことが多い
・リモートワークのため、外に出ない
・通勤時、駅までは歩いても5分以内

思い当たることがある場合、セロトニンが十分につくられていない可能性があります…!少しだけ朝の過ごし方を工夫して、“セロトニンたっぷり”を目指しましょう。

ポイントは、「日光」「朝食」「リズム運動」です。

とにかく大事な、太陽の光!
太陽の光には、セロトニン分泌のスイッチを入れてくれる役割があります。眠っている間には分泌されないセロトニンが、朝になって分泌され始めるのは、太陽の光があるからです。日の入りにくい部屋で外出もせずに過ごしていると、カラダは朝が来たことを認識することができず、セロトニンを正常に分泌することができません。日照時間とうつ病の発生に関連性がみられることからもわかるように、セロトニンの分泌には太陽の光が欠かせないのです。

朝食は、セロトニンの材料を補給する大事なチャンス!
朝食は、一日のエネルギーを補給するだけでなく、セロトニンをつくる栄養素を補う意味でも必ず食べることをおすすめします。セロトニンをつくるのに必要なのは、アミノ酸のトリプトファンと、ビタミンB6です。これらの栄養素を豊富に含む食品は、後ほど紹介します。また、朝食を摂ることで生じる「咀嚼」も、セロトニン分泌を促進します。

リズムを刻めば、セロトニンが沸いてくる!
日光を浴びて、朝食を摂ったら、リズム運動をしましょう。リズム運動とは、一定のリズムを刻むような運動のこと。ウォーキングや軽いジョギング、自転車をこぐことなどがそれに当たります。でも、忙しい朝に改めて運動の時間を取るのはなかなか難しいもの。それなら、通勤時間を利用してしまおう!…ということで、駅までの道、職場までの道をリズムを刻むようにテンポよく歩きます。5分以上継続した頃からセロトニンが分泌され始めるため、10~15分くらいは歩くことがおすすめです。駅近にお住まいなら、あえて遠回りして歩くのも手です。どうしても外出が難しい場合は、家の中で踏台の昇り降りをするのもOKです。朝食のところで触れた「咀嚼」もリズム運動の一つ。ガムを噛むのもおすすめです。

セロトニンをたっぷりつくる、おすすめの食品は?

先ほども触れたとおり、セロトニンをつくるにはトリプトファンとビタミンB6が必要です。トリプトファンはアミノ酸の一種で、セロトニンをつくる材料になります。このトリプトファンからセロトニンをつくる際に必要なのが、ビタミンB6。それぞれ、豊富に含む食品をご紹介します。

トリプトファンを豊富に含む食品
トリプトファンはアミノ酸の一種なので、タンパク質が豊富な食材に多く含まれます。肉類なら、赤身肉やレバーに、魚では、マグロやカツオに豊富です。また、納豆、豆腐、味噌、豆乳などの大豆製品、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、卵、バナナにも豊富です。

ビタミンB6を豊富に含む食品
ビタミンB6は、赤身肉や鶏肉、レバー、マグロ、カツオ、バナナなどに豊富に含まれます。

こうして見ると、トリプトファンとビタミンB6の両方を豊富に含む食品もけっこうあることに気がつきます。朝からあまりたくさん食べられないという方は、バナナとヨーグルトや豆乳だけでも、セロトニン分泌に必要な栄養素を補うことができるのでおすすめです。もちろん朝食に限らず、昼食や夕食でも、こういった食品を意識してとり入れることが、セロトニンをたっぷりとつくることにつながります。

今回は、セロトニンをたっぷりつくるための朝の過ごし方のコツと、栄養素について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

不安のつきない日々ですが、セロトニンを味方につけて、前向きな気持ちで過ごしていきたいものですね!

カラダに必要なアミノ酸をバランスよく配合。食事量が少ない方、ココロもカラダも元気でいたい方に。


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