アミロイドβを溜めない食事
こんにちは!
管理栄養士の五十洲(いそす)です。
このブログでは、季節のお悩みや最近話題になっていることについて、栄養士の視点で、皆さまに役立つ情報をお届けしております。
うだるような暑さが続いていますが、夏バテなどされていませんか?エアコンをつけたまま眠って喉を痛めてしまったという声もチラホラ…冷えと乾燥は免疫力を低下させますので、どうかお気をつけてお過ごしください!
さて、前々回からお伝えしているのが、脳のエイジングケアについてです。認知症の中でも最も発症割合の多いアルツハイマー型認知症。その原因物質とされるアミロイドβを蓄積させないための生活習慣のポイントについて、前回はご紹介しました。
今回は、「食」の面から、脳のエイジングを防ぐコツをご紹介します!
私たちのカラダは私たちが食べるものでできています。当然、脳も食べるものからできていますので、日々「何を食べるか?」の選択は、脳のエイジングを加速させないためにとても重要です。
私たちのカラダを作り、動かすのは、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルといった五大栄養素。これらをバランスよくとり入れることが大切ですが、特に意識したいのは、「油」の選び方です。脳は約3分の2が脂質でできているため、毎日摂取する脂質の種類が脳の健康状態に大きく影響します。
ひとくちに「油」といっても、肉や魚に含まれる油、植物の種子に含まれる油など様々ですが、脳に良い油として知られているのが、ご存じ「オメガ3」系の油。青魚に豊富なEPA・DHAが有名です。他にも、えごま油、亜麻仁油、しそ油などに含まれるα-リノレン酸も脳に良いとされるオメガ3系の油です。これらの油は、脳の神経細胞を健康な状態に保ち、さらに血液をサラサラにすることで血栓をできにくくし、脳への血流を促す働きが期待できます。
逆に、摂り過ぎに注意したいのは、肉や乳製品に多く含まれる「飽和脂肪酸」です。脂の多いお肉が好きな方、バターたっぷりのパンなどが好きな方は、要注意!また、一般的に炒め物や揚げ物に使われる大豆油、コーン油、サラダ油などの「オメガ6系」の油も過剰摂取には注意です。これらの油の摂り過ぎは、血管の老化である動脈硬化の原因となり、脳への適切な血流を妨げる原因となります。
また、極力摂らないようにしたいのが、トランス脂肪酸です。マーガリンやショートニングに含まれる油で、健康に対するマイナスの影響が懸念され、海外では含有量の表示が義務付けられたり、食品への使用が規制されたりしています。植物油を高温にする過程で発生するため、高温で揚げる揚げ物にも注意が必要…!日本では特に規制がないので、原材料表示を見て選びましょう。
脳のエイジングを防ぐために積極的にとり入れたいのが、「ポリフェノール」類です。チョコレートに含まれる「カカオポリフェノール」や、赤ワインに含まれる「レスベラトロール」などのポリフェノールが、認知機能UPに役立つことが最近の研究でわかってきています。特にレスベラトロールは、アミロイドβの分解を促すことも示唆されており、さらなる研究にも注目していきたいところです。レスベラトロールは、長寿遺伝子を活性化することで知られており、動脈硬化予防、メタボ予防なども含め、全身のアンチエイジングに役立つ嬉しい栄養素です。
さらに、私たちの大好きなあの食べ物も、アミロイドβの分解促進に役立つことが期待され、注目を集めています…!
世界の国々の中でも賢いイメージのあるインドの人々、認知症の発症率も少ないそうです。そしてその秘密が、カレーに使用されるスパイスにあるのではないか?といわれています。そのスパイスが、「ターメリック」。日本ではお酒のおとも「ウコン」として親しまれています。このウコンに含まれるポリフェノールの「クルクミン」に、アミロイドβを排出する働きがあることがわかってきました。
日本人も好んで食べるカレーの嬉しい効果です。ただし、カレーは、調理法や食材によって、飽和脂肪酸やリノール酸などの油が多くなりがち。また味付けを濃くすると塩分も多くなりがちで、血管を傷つける原因になり得ます。動物性の油脂や食塩を抑えて、カレー本来のスパイスを効かせたカレーがおすすめです!
世界の国々の中でも賢いイメージのあるインドの人々、認知症の発症率も少ないそうです。そしてその秘密が、カレーに使用されるスパイスにあるのではないか?といわれています。そのスパイスが、「ターメリック」。日本ではお酒のおとも「ウコン」として親しまれています。このウコンに含まれるポリフェノールの「クルクミン」に、アミロイドβを排出する働きがあることがわかってきました。
日本人も好んで食べるカレーの嬉しい効果です。ただし、カレーは、調理法や食材によって、飽和脂肪酸やリノール酸などの油が多くなりがち。また味付けを濃くすると塩分も多くなりがちで、血管を傷つける原因になり得ます。動物性の油脂や食塩を抑えて、カレー本来のスパイスを効かせたカレーがおすすめです!
ここまで、アミロイドβを溜めないための生活習慣のポイントや、食の面からの脳のエイジングケアなどについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
人生100年といわれるこれから、自身の脳と長く良好につき合っていくには、早めのケアが欠かせません。
ここまで紹介してきたことが全てではありませんが、一つの方法として、「睡眠」「運動」「食事」のコツを参考にしてみていただければ嬉しいです。
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