2021年7月 栄養士のブログ③ - HEALTHY-One Official
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2021年7月 栄養士のブログ③

栄養士コラム

脳の“ゴミ”アミロイドβを溜めないためには?

こんにちは!
管理栄養士の五十洲(いそす)です。

このブログでは、季節のお悩みや最近話題になっていることについて、栄養士の視点で、皆さまに役立つ情報をお届けしております。

暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしですか?湿度も高く、なかなか快適とはいえない気候ですが、しっかりと栄養を摂って、迎える本格的な夏に備えていきましょう。

さて、前回からお伝えしているのが、脳のエイジングケアについてです。認知症の中でも最も発症割合の多いアルツハイマー型認知症。その原因物質とされるアミロイドβを蓄積させないことが大切ということを前回は簡単にお伝えしました。

今回は、脳が元気な状態とはどんな状態なのか?そして、アミロイドβを蓄積させないための生活習慣のポイントについて、紹介していきたいと思います!

元気な脳のカギを握るのは・・・?

そもそも、脳が元気で活発に働いているとは、どのような状態なのでしょうか?

そのカギを握るのは、「シナプス伝達」です。

脳には、複数の神経細胞が存在しています。私たちが物事を思考したり、想像したり、記憶したりするとき、脳は、この神経細胞でつくられたネットワークで情報をやり取りしています。そして、神経細胞同士をつなぎ、情報の受け渡しをしている場所が、「シナプス」です。

元気な脳では、シナプスの情報伝達が活発に行われ、情報も速くスムーズに伝わります。しかし、加齢などが原因でこの伝達力が弱くなると、記憶力や意欲の低下につながってしまうのです。

元気な脳のカギを握るもう一つの要素が「神経伝達物質」です。シナプス間の情報伝達は、この神経伝達物質を介して行われます。

神経伝達物質は100種類以上に及ぶとされ、記憶の形成に関与する「アセチルコリン」、幸福感をもたらす「セロトニン」などがあります。記憶や学習に関わることも、感情の動きに関わることも、こういった神経伝達物質がシナプス間で受け渡されて脳の働きを形成しているのです。

元気な脳では、神経伝達物質が十分に作られ、バランスを取り合って働いています。しかし、加齢などが原因で生成量が減少したり、バランスが崩れたりすると、記憶力や意欲の低下につながります。

元気な脳の働きを妨げる「アミロイドβ」

元気な脳のカギを握るシナプス伝達と神経伝達物質ですが、その働きを邪魔する存在が、前回登場した「アミロイドβ」。アルツハイマー型認知症の原因とされる物質です。

“脳のゴミ”とも表現されるアミロイドβ。健康な脳でも日々生成はされますが、通常は短期間で分解・排出されていきます。しかし、加齢などが原因で分解・排出が滞ると、毒性の強いアミロイドβが蓄積されて神経細胞を破壊し、脳を委縮させてしまいます。

アミロイドβの蓄積は、アルツハイマー型認知症が発症する20年ほど前から始まるといわれており、早ければ40代頃から少しずつ蓄積され始めます。さらに、加齢だけではなく、食生活の乱れやストレス、睡眠不足、運動不足などによっても蓄積されやすくなるため、日頃の心がけがとても重要です。

具体的に、どんなことに気をつけたら良いのでしょうか?

アミロイドβの蓄積を防ぐ2つの習慣

アミロイドβを蓄積させないための習慣として大切なことは、「運動」と「睡眠」です。

<運動のポイント>
運動をすると、アミロイドβを分解する「ネプリライシン」という酵素が活性化されるといわれています。特に効果的なのは、ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動。強い運動を週に1回だけ行うよりも、30分程度の運動を週3~4回行うというように、適度な強度で継続して行うことが大切です。

また、同時に頭を使う「デュアルタスク運動」をすると、認知機能の向上により効果的です。例えば、ウォーキングをしながらしりとりをしたり、100から3ずつ引いていくような簡単な計算をしたりします。体と脳に適切な負荷をかけることが、認知機能を高めることにつながります。

<睡眠のポイント>
睡眠中の脳は、必要な栄養素を取り込んだり、不要な記憶を整理するなどの活動をしています。この活動の一つに、老廃物の排出があります。日中の活動で生じた様々な老廃物を脳脊髄液が循環して回収しており、この時に不要なアミロイドβも回収され排出されていきます。

睡眠が十分に取れないと、この循環機能が低下し、アミロイドβが増えて蓄積しやすくなると考えられています。適切な睡眠時間については個人差があり、基本的には日中に眠気で困らない程度がその人にとっての適切な睡眠時間。今年4月にイギリスの科学誌「ネイチャーズ・コミュニケーションズ」が発表した調査結果では、中高年で平日の夜の睡眠時間が6時間以下にとどまる人は、7時間睡眠の人と比較して認知症の発症率が高くなるということでした。

また、運動と睡眠の他にも、ストレスを溜めないことももちろん大切です。しかし、ストレスが全くかからない生活をするということは非現実的ですし、むしろ、適度な負荷は体にも脳にも必要です。だからこそ、毎日の睡眠時間を良いものにすることや体を動かすことによって、アミロイドβを溜めない習慣を心がけていきましょう。

次回は、今回お伝えできなかった「食」の面から、脳のエイジングケアを考えます!


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